Balloon Glass Office

 IT企業のシステム構築を専業とする4つのグループ会社が一堂に集う1500平米のオフィスである。参画するグループ会社が今後さらに増えることや、各社の人員増減が予想されたため、フレキシブルに使うことができるワンルームとし、 キッチンやカフェテーブル、小会議室などをシェアしながら、社員たちが会社の垣根を越えて語り合い、一体感を醸成できるようなプランとなっている。

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 IT上の空間構築には終わりがなく、改善工事の連続である。そこで実空間においても、壁や天井を支えるLGSと呼ばれる軽量鉄骨下地を通常以上の密度と精度で強固に組んで現わしとすることで、「空間を下支えする会社」のスピリットや信頼感を表現しつつ、実際も社員たちが空間を改造し続けることができる計画とした。

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 この空間で働く構築者達はLGSの天井に緑の蔦を這わせ、物を吊るし、自らが快適な空間を作り出そうとするだろう。一見、工事中のような空間は、その創造性を引き出すことが目的である。

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 大会議室は空間全体の見通しを阻害しないように、透明な空気の膜のような空間とした。これは新幹線の操縦席で使われる風防ガラスを製作する職人による、三次元熱曲げによって制作。円卓で行われる議論の熱気で空気が膨張したような、活気に満ちた会議室である。

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 16人が座れる直径4mの円形テーブルは、アーサー王の円卓の騎士よろしく、グループ会社の役員たちが上下関係なくフラットに向かい合うことを可能にする。テーブルは中心に向けてわずか8ミリの勾配をつけることで、座る人々の自然な前傾姿勢を引き出し、会議に前向きに参加できる仕掛けとなっている。ここはグループ会社の社員が業務に誇りを持ち、共に集い、力を合わせることのできるオフィスである。

photo by Koji Fujii / Nacasa and Partners Inc.

Completion
2015.12
Principal use
Office
Total floor area
1,680㎡
Building site
Tokyo
Contractor
D.BRAIN
Glass production
ASAHI BUILDING-WALL
  • 日本商環境設計家協会 JCDデザイン賞2016 銀賞