Half Cave House

 開放的な大空間と親密な小空間という、相反するふたつの空間が同時に存在する家である。人を大勢招くことができて見通しのよいLDKは散漫な空間にならないように、筒形ヴォールト屋根を頭上に低く浮かして緩やかに分節している。

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 本来ヴォールト屋根は少ない柱による大空間の実現を目指すものであるが、ここではヴォールトが緩やかに空間を分節することに着目して、筒型ヴォールトのスパンを小さく、高さを低く抑えて反復させた。それによって天井高さ3380mmと2080mmのメリハリのある空間が生まれた。

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 小さなヴォールトがつくり出す適度な音響効果によって、家族の団欒や自らの発する音が天井からやわらかく降り注ぐ。これは洞窟が人にもたらす親密さに似ている。必然的に小さな所作になり、静かな声で話す。どこにいても自分の身体の延長としての空間があり、自分はその中心にいるという実感を持つことができる。原始時代の人間が洞窟住居の中で身を寄せ合い共同体を形成したように、ここに住む家族を親密な関係へと導いてくれる半洞窟の住居である。

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Completion
2018,10
Principle use
Residence
Site area
2,389 ㎡
Total floor area
941 ㎡
Structure
S + RC
Constructor
Kasatani